2007年10月17日〜20日、アジアで初めて「連帯経済」をテーマとした国際フォーラムが開催されました。アジア各国から約100名、フィリピンから約600名が参加し、多様な経験の交流の場となりました。
経済のグローバリゼーションが浸透し、貧困と格差が世界規模で拡大する現在。しかしそうした中でも、利潤を追求する強力な市場経済に与しない、多彩な営みが様々なレベルで模索・実践されています。労働者・農民・消費者などの協同組合、地域の自助組織による福祉や医療、地域通貨、NGO/NPO、フェアトレード、マイクロクレジット──私たちの身近にも存在する、これらの草の根の経済活動の総体が「連帯経済」です。
すでに中南米やEU、北米(カナダ・ケベックを中心として)では、連帯経済の実践のネットーワークが存在しています。しかしアジアでは、多様な文化や歴史・風土の中で多様な実践が行なわれているにもかかわらず、「連帯経済」としてのネットワークはありませんでした。
こうした中で、今回の連帯経済アジアフォーラムでは、アジア各国の事例を持ち寄り経験を交流させようと開催されたのです。日本からは、北沢洋子さん(国際問題評論家)、西川潤さん(早稲田大学名誉教授)、PARC代表理事の井上礼子他、11名が参加し、日本における「連帯経済」の事例報告も行ないました。
連帯経済アジアフォーラムの概要
●日程:2007年10月17日〜20日(4日間)
●会場:フィリピン・ケソン市 フィリピン大学(UP)ディリマン校
●主催団体:CSR-SME(Asian Coalition for Socially-Responsible Small Medium Enterprises)
●後援:Charles Leopold Mayer Foundation (FPH)★主催者のホームページはこちら→Asian Forum for Solidarity Economy
参加者の概要
【海外参加者】 約26カ国・100名
○アジア太平洋地域:日本、ネパール、インド、バングラデシュ、タイ、中国、
スリランカ、東ティモール、カンボジア、インドネシア、マレーシア、ベトナム、
ニュージーランド、オーストラリア
○ヨーロッパ・北米:オランダ、フランス、イタリア、米国、カナダ
○中南米:ブラジル
○アフリカ:ガーナ、南アフリカ
※アジア以外の参加者は、ヨーロッパからCharles Leopold Mayer Foundation (FPH)、北米からは連帯経済ネットワーク“RIPESS”など連帯経済ネットワークの推進者が集まった。
【フィリピン国内参加者】:約600名
プログラム
★くわしいプログラムはこちら→連帯経済アジア・フォーラムプログラム(英語)
フォーラムの報告
・「アジアで語られ始めた連帯経済」北沢洋子(国際問題評論家)くわしく読む
・「議論の場で深まる交易 アジア連帯経済フォーラムに参加して」西川潤(早稲田大学名誉教授)くわしく読む
2007年10月、フィリピン・マニラで開催されたアジア連帯経済フォーラムにはアジア各国から700名が参加しました
アジア連帯経済フォーラムではアジア各国のフェアトレード生産者や団体、中小企業家、NGOなど多彩な顔ぶれの経験交流の場となりました