特集 居住革命!―反富裕・DIY・スクウォット
私たちは「住むこと」になぜ、これほどのコスト、人生の大半を捧げ、生きているのだろう。家賃が高い、土地が高いとよく言われるが、そんな経済のからくりも、そもそもは住宅や土地を私有財産と見なす強固な思いこみ、快適な住処へのこだわり、そこに人々を牽引する社会生活や関係性があればこそだろう。安心や快適さを求め内部に居座れば、不安定と孤独が増大し、そこから逃れようにも、外部に行き場は見当たらない。私たちが生きる社会空間には、そうした個人化・孤立化の罠が幾重にも張り巡らされている。前近代的な抑圧の場としての「イエ」から、閉ざされた「家」を経て、真に豊かに生活できる場や空間、関係性はどんなものだろうか。胎動しつつある多様な居住運動に迫りながら、「住む」行為を根底から見つめ直していきたい。
特別記事
- スリランカ─内戦終結、残される民族問題 中村尚司(パルシック理事)