PARC TOPオルタ2015年7月号

2015年7月号

  • B5版 20頁 300円+税
 2015年7月号

自由と民主主義の危機―北星学園大学脅迫事件から考える

 2014 年春、北海道の北星学園大学に「非常勤講師の植村隆をやめさせなければ爆破する。学生を痛い目に遭わせる」という脅迫状が複数届く事件が起こった。その後も電話やメールの攻撃は続いた。
 元朝日新聞記者の植村氏は 1991 年、韓国の元日本軍慰安婦のつらい体験の告白を記事にし、一部の人たちから批判されている。議論は言論の自由だが、脅迫や業務妨害は犯罪である。植村氏の高校生の長女は氏名、写真をネットでさらされ「自殺に追い込む」と脅された。長男の高校の同窓生は人違いされ、ネットに写真と実名入りで「売国奴のガキ」「自殺しろ」などと書かれる被害も生じている。
 植村氏の講座は留学生対象の「国際交流」で、慰安婦問題ではない。学生が何を学ぶか、大学が誰を講師にし、何を教えるかは、学問の自由、大学の自治である。北星学園大学だけに限らず、神戸や大阪の二つの大学でも同様の問題が起きた。
これは自由と民主主義に対する攻撃といえる。大学や植村氏に対して応援する団体も立ち上がり、現在もこの問題は続いている。
 本特集では、今回の問題を単に「一大学における特殊な講師に関する事件」としてではく、私たちの社会全体の問題としてとらえ、植村氏を応援するため大学内でさまざまな働きかけを行い、外に向けて発信を続けておられる2 人の教員にその体験を振り返っていただく。




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