金属資源はどこからやってくる?
私たちの暮らしで金属に一切触れない日はもはやほとんどないだろう。
しかしこの小さな島国では当然ここまでの鉱物資源を自給することはできず、こ
れほどの金属資源を調達するために、もう何十年も金属資源を輸入に頼って
きた。その膨大な鉱物の輸入に支えられる形で私たちの暮らしは作られてきた。
毎年新たなモデルが登場する携帯電話やスマートフォン、自動車、新幹線、
飛行機などの工業製品あるいは身近なステンレスフライパンまで、私たちの生
活のあらゆる側面が金属資源の輸入に頼っている。
しかし、これだけの金属を採掘している現場は一体どうなっているのだろうか?
現地を訪れて人びとの声を聴いたところ、膨大な土砂を発生させる露天掘り
採掘は世界各地で住民の強制移転、生態系の破壊、水質の破壊をもたら
しており、到底看過できるものではなかった。
また、近年ではコンゴ民主共和国を中心として鉱物資源の売買が武装勢力
の資金源となっていることも注目されている。一般に「紛争鉱物」と言われる
こうした紛争を助長してしまう鉱物資源は欧米では今や法規制の対象にまで
なっているが、日本政府は圧倒的に出遅れている。
本特集では金属資源調達の最近の動向としてフィリピンとコンゴ民主共和国
における採掘にまつわる現場の状況を紹介する。
連載
- PARC理事 巻頭エッセイ/花崎晶
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- 都市を取り戻せ!/江上賢一郎
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