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2009年10月、厚生労働省が発表した日本の相対的貧困率は15.7%。およそ6人に1人が、一定水準に満たない所得で生活しています。先進国の中では、メキシコ、トルコ、アメリカに次いで高い割合。しかしその実感はあまりありません。「貧困」はどこか遠いところで起きている問題なのでしょうか。
大学生が中心となったビデオ制作プロジェクトのメンバーとともに、大学や街頭などでのインタビューを通して「貧困」と私たちとのつながりを探りました。
「貧困」とは、お金がないことだけではないかもしれません。しかし、お金がなければ暮らすことが難しい日本の社会。お金を手に入れる手段として身近な「雇われて働く」ことについての声を集めました。
仕事に就けない不安、長時間の労働、暮らしを支えられない低賃金、成果へのプレッシャー、解雇や病気の心配…。
楽しく働いている、という人がいる一方で、苦しさを抱えた人にも出会いました。
どうして苦しい状況があるのか――。
エコノミストの浜矩子さんは、グローバル化によって生き残り競争が激化してきたことが原因と語ります。
反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠さんは、そのような状況があるにもかかわらず、暮らしを守るセーフティーネットが機能していないことが原因と指摘します。
私たち自身が生きている場所だからこそ、変えていくこともできるはず。メンバーは、「安心して生きられる社会」とはどんなものか、どうしたらそれが実現できるのかを話し合いました。 貧困について考えることは、社会のあり方を問い直すこと。そのきっかけを一緒に探ってみませんか。
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