「安全だから」「おしゃれなイメージがあるから」「水道水はおいしくないから」と、ペットボトルの水を買って飲む人が増えています。駅やコンビニで、自動販売機で、ペットボトルの水が売られているところを目にすることも当たり前になりました。
ペットボトルに詰められた水の値段は、水道水のおよそ2000倍。それでも、ペットボトルの水の生産量や消費量、売り上げは急激に伸びています。2005年には、1年間で日本に降る雨の25倍にもあたる1638億リットルもの水が世界中でペットボトルに詰められました。
ペットボトルの水が売れている理由はなんなのでしょうか。
「安全」とされるペットボトルの水は、水道水に比べて本当に安全なのでしょうか。
ペットボトルの水の値段は、どうしてそんなに高いのでしょうか。
ペットボトルの容器は、どのように処理されているのでしょうか。
また、水を売る企業が大量に地下水を汲み上げることが、自然界の水の循環や、地域の人びとにどんな影響を与えるのでしょうか。
日本をはじめ、アメリカ、パキスタン、タイ、インド、中国、そしてリサイクルの現場などの具体例を見ながら、「ペットボトルの水」を検証し、「公共財」としての水を考えます。
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