食の源である種子。
農業も豊かな食文化も、すべては1粒の種子から始まりました。しかし「緑の革命」以降、工業化された大規模農業が推進される中で、種子は知的所有権の対象となり、グローバル大企業による支配が進められてきました。
2010年以降、ラテンアメリカでは農民による種子の保存を禁じ、毎回企業から種子を買わなければならなくする通称「モンサント法案」が多くの国をかけめぐります。農民を先頭に、先住民族、女性、市民、さまざまな人たちが声をあげ、大規模な反対運動が起こりました。本作品はこれら人びとの種子を守り、地域の経済や文化、食料主権を守る闘いを描いたドキュメンタリー作品です。
日本でも種子に関して、大きな変化が起こっています。2017年4月、これまでの日本のコメや大豆、麦の種子を守ってきた主要農作物種子法の廃止が、国会での審議も不十分のまま決定されてしまいました。民間企業に市場が開放され、私たちの食が今まで以上に多国籍企業に支配されてしまう危険もあります。その意味でも、本作品が投げかける問いは、日本の私たちにも無関係ではありません。
本編のほか、解説編もあり授業や学習会など利用の幅も広がります。
DVD収録内容
1.『種子―みんなのもの? それとも企業の所有物?』
(41分、日本語字幕/日本語吹替え)
2.『日本の種子はどうなる?―種子法廃止、遺伝子組み換え(GMO)、貿易協定から考えよう』
(30分、PARCオリジナル)
- 原題:SEMILLAS, ¿bien común o propiedad corporativa?
- 制作:Radio Mundo Real/2017年/スペイン語/39分
- DVD/16:9/片面1層/カラー/日本語字幕・日本語吹替え/本編41分+解説編30分/2018年
- 本体価格:3,000円+税(図書館価格:本体15,000円+税)
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