日本食の代表、刺身。1年を通して売り場でもっとも広い面積を占めているのはマグロです。寿司店や居酒屋でもマグロは欠かせない1品。かつては高級魚だったマグロを、2005年に日本人は1人当たり3.74kgも食べています。マグロと私たちの関係を、東京・築地、清水、境港、奄美大島、メキシコ、フィリピン、中国・大連に探りました。
2年もの間鮮度を落とさないマイナス60度での冷凍、輸入マグロの増加、天然のマグロを生簀で太らせる養殖、大手商社や水産会社による市場を通さない流通――。手ごろな価格と安定供給を可能にするそれらのシステムにはいくつもの問題もありました。乱獲や便宜地籍船による操業とマグロ資源の枯渇、超低温冷凍技術と遠洋からの輸送による環境負荷、フィリピンのマグロ産業の陰には、豊かになれない漁民たちの生活も見えてきました。
私たちは本当に1年中マグロを食べたいのでしょうか。マグロを通して、グローバル化する「食」の構造を検証し、それが人びとの暮らしや社会、環境に与える影響について考えます。
読売新聞の紹介記事
【構成】
1.マグロってどんな魚?
現代マグロ事情
マグロの生活史
マグロの種類
マグロを獲る方法
2.マグロと日本人
増え続けてきた消費量
マグロと日本人のかわりゆく関係
遠洋漁業と超低温冷凍
商社と冷凍マグロ<清水港>
3.世界にひろがるマグロ産業
世界の消費量の増加と中国の漁業事情
マグロを獲る人<フィリピン>
養殖<メキシコ>
4.育てるマグロ、獲るマグロ
マグロを育てる試み
養殖マグロをめぐる議論
新しい産地<境港>
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- VHS/31分
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- 本体8,000円+税(図書館価格:本体16,000円+税)
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