特集 ブラジル移民100年―デカセギ20年
約800名の移民を乗せた「笠戸丸」がブラジルのサントス港に入港した1908年から100年。現在ブラジルに居住する150万人の日系人は、4世、5世の時代を迎えている。
そして日本政府が3世までの日系人に定住・就労を認めた1990年の入管法改正から18年。30万人の日系ブラジル人が、ニューカマーの「在日」1世、2世として日本で暮らす。
移民の歴史の一部をなすデカセギ20年を振り返り、その舞台裏ともいうべき雇用システムの変遷、日本政府や現地日系社会の思惑、移民100周年の祝祭をめぐる動きなどを通して、世界を一周した日系ブラジル人の現在と「私たち」の関わりを考える。
- ニューカマーの「在日」、日系ブラジル人30万人は新しい日本文化を発信する アンジェロ・イシ
- 世界のエスニックとしての「日本人」―第三の視点・ブラジルから日本を見る 深沢正雪
- 越境する雇用システム―日系人のデカセギを理解する 丹野清人
- 人間、いかに生きるのか―移民の人生を追いつつ考える 岡村 淳
- 共生への「歩み寄り」はいかに可能なのか―在日ブラジル人と「統合政策」の行方 池上重弘
連載
- グラビア「here&there 12」 My Trip to Secluded Hot Spring 写真/村上仁一
- 哲学はわからないものだから心配するな(12) 「犯罪者組合」の可能性 大屋雄裕
- PRIDE OF X (6) 「ババ抜きゲーム」は続くのか?―国内第三世界化と外国人労働者 五十嵐泰正
- オルタの本棚 樋口直人・稲葉奈々子・丹野清人・福田友子・岡井宏文『国境を超える―滞日ムスリム移民の社会学』 評者:山本薫子
- ロングインタビュー 井野朋也 新宿「ベルク」 店長
・・・新宿駅東口の地下構内にある「ベルク」は、「早い、安い、うまい」だけでなく、「一人で気軽に束の間の贅沢が味わえる」として人気の店だ。現在、ベルクは駅ビルのオーナーであるルミネから営業契約の変更、退店を迫られている。駅ビルという空間をめぐって何が起きているのか。店長の井野さんに話を聞いてみた。
- Book Guide 「少子化問題」を考える 鈴木 豊
- ドキュメンタリーの散歩道(12) 藤岡朝子
- 東ティモール通信(41)
- ワールドインフォ
- クリシェ渓谷(9) 城ドレイ+イラ姫
- もうひとつの世界はいつでもとっくに可能だ(11) イルコモンズ