緊急特集 人びとの暮らしを奪った津波と地震
2004年12月26日、スマトラ島沖で起こった地震と津波は、多くの人たちの命を奪い、人びとの暮らしを破壊しました。 被害の大きかったアチェを中心に犠牲者の数は増え続け、いまだに援助物資を届けることもできない地域がある状態です。2003年5月から軍事戒厳令が敷かれたアチェでは多くの民間人が犠牲となり、民事戒厳令に切り替わった2004年5月以降も人びとは安全な暮らしや自由な行動のない状態を強いられてきました。
一方、スリランカでは20年以上にわたる内戦が停戦合意を迎え、復興に向けて動き出していた矢先でした。もともと内戦や戒厳令下で苦しめられたいた人びとの上に、地震と津波が襲いかかったのです。しかしそんな苦しい状況の中でも、被災者たちは生きるためにすでに動き始めています。緊急支援はもちろんのこと、地震以前から各地域にあった紛争と和平、国軍と政治の問題の解決を含んだ復興支援が求められています。
- スリランカ─貧窮する民を襲った大津波 中村尚司
- 被災の悲しみから復興の動きへ 今成彩子
- アチェ─届かぬ物資、続く軍事作戦 孤立したアチェが最大の被災地に 出口綾子
- タイ─忘れられた被災者 不当な捜査に脅えるビルマ人移住労働者
- すすめられる緊急人道援助の軍事化 越田清和
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連載
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