特集 アジアへ向かう資源ごみ
90年代以降、日本や欧米などからアジアへの循環資源(再生資源・中古品)の輸出が増加しています。日本からは古紙・廃プラスチック、鉄・銅のスクラップなどの再生資源や、中古自動車・家電などが、中国をはじめアジアのさまざまな国へと流れています。適正な手続きを行ない輸出され、また輸入国での適切な処理が行なわれれば、資源ごみは新たな資源となるはずです。しかし実際には、輸入国であるアジア諸国では環境汚染やリサイクルに携わる人たちの健康被害など深刻な問題が起こっています。本特集では、資源ごみ(循環資源)がどのように運ばれ、どのような方法でリサイクルが行なわれているのか、その現場で働く人たちはどのような被害を受けてしまっているのか、ごみの越境移動を規制する法律や制度の問題も含めて考えます。
- 国境を超える循環資源 小島道一
- 危険と隣り合わせのリサイクル─電子機器廃棄物処理で生きる中国の町 バーゼル・アクション・ネットワーク
- インド 電子ごみという名の脅威 ディプティ・ナール
- 資源ごみアウトロー・ビジネス 石渡正佳
- 国境を越えるペットボトル 循環資源リサイクルのからくり
連載
- グラビアpeople's eye(10) シルクロードを生きる人びと 鎌澤久也
- 菅孝行が斬る!草の根ファシズム(10) アイユルディズ・アリさん─入管、それは日本という国の鏡
- 水から見える世界(9) 日本の農業と水利権─共同体の水管理と自治【後】 大野和興
- 生活日録 エクアドル(3) 和田彩子
- ジャフナ通信(9) 今成彩子
- オルタの本棚『金子さんの戦争』評者:結城孝子
- ワールドインフォ