特集 中国 反日デモにどう向き合うか
2005年4月、中国の主要都市で数万人規模に拡がった反日デモ。日本の国連安保理常任理事国入り、「つくる会」の歴史教科書検定合格、さらに小泉首相の靖国参拝問題など、直接的なきっかけが重なったことで、日中間で共有化できないまま推移してきた歴史認識問題が一挙に噴出し、国交正常化以来最悪の事態に直面した。「反日」ということばで単純化された人びとの意識や現実について、私たちはどこまで知っているのだろうか。理由や動機はどうあれ、反日デモに参加した人たちが、私たちに突きつけたメッセージとは何だったのか。アジア規模での新しい草の根の関係をつくるための鍵を模索する。
- 日中二強時代の到来をアジア共同体への一歩に 莫邦富
- 反日デモは日中関係改善のための「劇薬」 加々美光行
- 対話によって生まれる東アジア共通の歴史認識 笠原十九司
- 隣の中国人に聞く(1) お互いの普通の暮らしをもっと伝えあおう 段躍中
- 隣の中国人に聞く(2) 中華街での顔の見える関係はデモがあっても揺るがない 曽徳深
- 隣の中国人に聞く(3) 反日感情はなくせない 大切なのは違いを埋めていくこと 曹穎
- 「交流しようよ」─二つの国を跨いで生きる 鈴木晃一
- 日中関係は悪化しても僕たちの関係は変わらない 斎藤あゆみ
連載
- グラビアpeople's eye(7) ネパール 元マオスト少年兵の証言 八木澤高明
- 菅孝行が斬る!草の根ファシズム(7) 安田好弘さん─オールジャパンの国家権力が守る いま、ここにある「治安」
- 生活日録 ケニア(3) 石黒洋平
- 東ティモール通信(29) 鈴木聖子
- ジャフナ通信(6) 今成彩子
- オルタの本棚『ラテンアメリカは警告する』評者:太田昌国
- ワールドインフォ