特集 タイ 森・河・海の自然資源を守る
広い国土を有するタイは、地域によって様々な顔を持つ。北部には国内最高峰のドーイ・インタノンを含む山岳地帯が、中・東部には豊かな稲作地帯、チャオプラヤー・デルタが広がり、そしてマレー半島地域は、海に囲まれ豊富な海産資源に恵まれている。しかし、八〇年代以降のすさまじい経済成長に伴い、タイの自然環境は目に見えて悪化した。さらに環境保全を求める国際的な声が高まると、タイ政府は、人と自然の昔ながらの繋がりを無視した「新しい」環境保全政策を推進し始めた。自然と共に暮らす人びとは、そうした急激な変化がもたらす自然と生活へのプレッシャーを肌で感じ、人と自然との調和を基盤とした環境保全を提案してきた。
そして今、タクシン退陣を求める市民運動が爆発的に発生している。タイで何が起こっているのか。そして、タクシン政権の資源保全政策と、住民主体の取り組みの間で、どのような摩擦がおきているのか。
- タクシン退陣を求めたタイ市民 岡本和之
- 川はみんなのもの ―住民による流域管理ネットワーク― チャヤパン・プラパサワット
- コミュニティが管理する森林 人びとの意識と法規則 デーショー・チャイタップ
- 海洋資源をまもる漁民主体の保全活動 パークプム・ウィターンティラワット
- 世代と地域を結ぶ 社会運動の可能性 ウィトゥーン・パムポンサーチャロン
連載
- グラビアPeople's Eye14 M.Aissaoui イエメン サナア 美しい光の明暗と表情豊かな人模様
- わたしの平和論3 米谷ふみ子
- 生活日録 インド2 鶴留聡子
- 今ヨムこうヨム 時代の書 大橋由香子
- 東ティモール通信 伊藤淳子
- 世界の体に効くハナシ
- ワールドインフォ
- オルタの本棚 書評『歩く学問ナマコの思想』評者:家中茂
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- 城のドレイのマイルール