特集 アジア発 子どもたちの社会運動
国際労働機関(ILO)がこの5月発表した報告によると、2004年時点での全世界の児童労働者は約2億1800万人。中でも私たちが生きるアジア大陸は、全世界の約65%もの児童労働人口を抱えている。貧困を抱えた地域では、児童労働による生産額がGNPに占める割合は非常に高い。児童労働の固定化は格差や貧困の拡大と表裏一体であり根深い構造を持つ世界的な問題である。だが、まず何よりも一人一人の子どもたちが満足な教育を受けられず、衣食住にも事欠き、昼も夜も奴隷のように働かせられたりする現実に立ち返ることから、この問題を考えてみたい。
特集では、社会の矢面に立たされながら、「社会人」としての権利を剥奪されることの多い子どもたちが、互いに協力し、知恵を出し合いながら自分たちの人生を取り戻していく姿、そして子どもたちを主人公として尊重し側面から支えていくNGOの取り組みなどについてさまざまな角度から紹介していきます。
- なぜ「子ども参加」は必要か―当事者の力が切り拓く未来 甲斐田万智子
- 主体性を恢復する子どもたち 成田由香子
- 世界子ども化運動―ボーンフリー・アートスクールの挑戦 中山実生
- 分断と連繋と―子どもたちがつながる地域活動 田中雅子
緊急シンポジウム
「イラン核問題と米国の中東支配」――新しい「普遍」を創造する〜受身から発信へ〜
チャンドラ・ムザファー×モジュダバ・サドリア×武者小路公秀
2006年6月7日、PARCと反差別国際運動(IMADR)の共催により開催されたシンポジウムの報告。イラン核問題、米国の中東支配、グローバリゼーション、反テロ、反イスラームといった現象が、いったいどのように関連して、今日の世界秩序が構築されているのか。私たちはそれに対し、いかなる視点で対峙すべきかをテーマに、ディスカッションが交わされた。
連載
- グラビアpeople's Eye17 豊田直巳(1) パレスチナ 壁のある風景
- わたしの平和論6 コリン・コバヤシ
- 今ヨムこうヨム時代の書4−有吉佐和子『複合汚染』 神山美智子
- ジャフナ通信14 小野山亮
- せかいの体に効くハナシ4 「アーユルヴェーダ」 岩瀬幸代
- ワールドインフォ
- オルタの本棚
- カレンダー
- 城のドレイのマイルール