特集 携帯電話
昨年の日本国内の携帯電話販売台数は約4700万台。いまや、私たちの社会生活に抜きがたく根差している。おサイフ携帯、地デジ携帯など、世界的に突出したハイテク化とSIMロック方式という独特の販売方法をセットに成立する日本の携帯電話。大量生産・短期買い替えによる環境負荷、電磁波による人体への影響、臨界点へと突き進む速度への欲望、そして「不安」の増殖。日本のケータイは、なぜかくも特異な深化を遂げたのか。特集では、危険性と利便性の天秤に揺らぐ、現代文明の映し鏡「ケータイ」を分解する。
- なぜケータイは人をとらえるのか? 武田 徹
- 知らない人は怖くない―若者のケータイ利用の危険を考える 羽渕一代
- 携帯電話は本当に安全なのか? 懸樋哲夫
- 携帯電話―リユース/リサイクル事情 小島道一
- ケータイ社会への(いい加減な)不服従 星川 淳
連載
- グラビア「here&there 6」 THE ROMANY PEOPLE in FINLAND 写真/なかのまさき
- 哲学はわからないものだから心配するな(6) 「自己責任論」再考 杉田俊介
- PRIDE OF X (1) 若年層「フリーター」からの左翼批判に思う 太田昌国
- 生活日録 ブータン(1) 小松謙一郎
- ドキュメンタリーの散歩道(6) 藤岡朝子
- ジャフナ通信(18)
- ワールドインフォ
・ドイツ 先進国の温暖化対策が焦点に
・米国 報道規制 伝わらない戦争
・インド カーストの抑圧覆し州選挙で圧勝
・イラン 死刑急増 世界の流れに逆行
- ロングインタビュー 大島裕史―『韓国野球の源流―玄海灘のフィールド・オブ・ドリームス』著者
- オルタの本棚 ジャン・ペイルルヴァッド『世界を壊す金融資本主義』評者:本山美彦
- Book Guide 「地域自立の経済づくり」を展望する5冊 内田聖子
- クリシェ渓谷(3) 城ドレイ+イラ姫
- もうひとつの世界はいつでもとっくに可能だ(5) イルコモンズ